不動産を購入する時に、なぜ司法書士に依頼をしなければならないのだろう?
なぜ、ほとんどの場合、司法書士が不動産売買取引に立ち会うのか?
そんな疑問を持っている人も多くいらっしゃいます。
もちろん「司法書士は登記をするためにいるんだよ」って、お考えの人もおられるかもしれません。
確かに登記のためということはあります。
ただ、司法書士は登記をするためだけにいるのでしょうか?
私の考えは少し違います。
登記だけでなく、取引全体が上手くいくために司法書士がいると考えています。
ここで、不動産売買の買主、売主それぞれの立場から考えてみましょう。
買主・・・お金を払う前に登記の書類が欲しい。
お金を払ってしまった後、権利証などを渡してもらえなかったら、どうしよう・・・
売主・・・権利証などを渡す前に、お金を払って欲しい。
権利証を渡してしまった後、お金を支払わなかったら、どうしよう・・・
どうですか?
買主さん、売主さん双方の希望することが矛盾してますよね。
このままでは、取引が成立しないです。
大きなお金や不動産が動く取引です。
当然買主・売主双方に慎重になるのが当然だと思います。
そのため、買主、売主さんだけだと、どちらが先なんだ(お金?権利証?)という話になって、結果不成立になるのです。
そんな状況を解消するために、不動産取引に司法書士が関与するということになります。
取引の現場で登記の資料などを確認し、名義が変えられることを確認した上で、買主さんにお金を支払ってもらう。
それによって、お互いに安心して、お金の支払いや権利証を渡すことができるのです。
そういった意味で、司法書士は不動産取引において、中立の立場を守りながら、取引自体が上手くいくように関与するんですよ。
だからこそ、不動産売買取引でお願いする司法書士は信頼できる人に依頼をすることをお勧めします。
登記だけではない、司法書士の役割。
不動産取引と司法書士、ご理解いただけましたでしょうか。
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