熊本市にある「きただ司法書士事務所」は、事務所を開設してから10年を迎えることができました。
10年前、当事務所は何もない状況からスタートしました。
私には、ほんとうに何もありませんでした。
そのため、開設した当初は、先の見えない日々を暮らしていました。
仕事をいただくような予定もなく。
かといって、熊本市出身ではない私には頼る人もいない。
明日は仕事があるだろうか?
自分の事務所を作って良かったのか?
そんなふうに思った日は、1日や2日ではありません。
そんな状況で、いろいろな方のおかげで、なんとか10年を迎えることができました。
みなさまの温かいご支援無くしては、事務所を続けることができなかったと思います。
ほんとうにありがとうございました。
この10年、いろいろなことがありました。
2016年4月14日、16日に大きな地震も経験しました。
当事務所は、熊本市東区にある事務所です。
益城町にも近く、熊本地震の被害も大きい地域でした。
地震があった当初はとても大変でした。
住む場所がなくなり(水が出ず、“ひび”がひどい状況)、
余震や水の心配をしながら、事務所で寝泊まりをする日々を過ごしました。
当事務所は狭い事務所です。
布団などを置けるスペースはほとんどありません。
そのため、寝返りも打てず、起きても身体は痛いし、眠りも浅い。
そんな日々を2ヶ月ほど過ごしました。
しかし、そのうような日々の中、多くの方に支援をいただきました。
地元の方から水や食料などをいただいたこともあります。
同業の方にも大変な支援をいただきました。
また、多くの方からご連絡をいただきました。
それは、それまでに当事務所にご依頼をいただいた方もいらっしゃいます。
私自身、地震後の状況を話すだけでも、気持ちが楽になりました。
ほんとうに、あの状況の中で、当事務所のことを心配していただき、みなさまに感謝しかありません。
しかし、熊本地震の記憶が日々薄れていく中で、感謝をお伝えできているかは自信がありません。
そのため、再度この事務所開設10年のお礼の中で、皆様に感謝申し上げる次第です。
そして、何度感謝はお伝えしても、足りることはないと考えています。
あのとき、皆様の支援がなかったら、10年は迎えられなかっただろうと思います。
だからこそ、今皆様に当事務所が何ができるのか。
どんな事務所であるべきなのか?
なにか恩返しができないか。
そんなことを次の10年の目標としながら、進んでいきたい。
そのように感じています。
あらためまして、この10年間へのお礼申し上げます。
10年間ありがとうございました。
今後とも、ご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。